“吉田自転車” by 吉田戦車(講談社文庫)

吉田自転車 (講談社文庫)

本屋の店頭で見かけて、「変な名前」の著者による「変なイラスト」が書かれた「変な名前」の本だと思ったのが読むきっかけだ。なんと吉田電車とか吉田観覧車という続編も出ているらしい。
この「変なイラスト」だが、てなもんや三度笠の頭に椎茸の軸のような胴体とヒョロヒョロの手足を付けたキノコのようなキャラクタだ。
内容はギャグ漫画家の著者が、愛車のマウンテンバイク「ナイスバイク号」に乗ってネタ探しをして回るというエッセイ集だ。もともとはWeb現代(現在MouRaに改称)で公開されたものらしい。
エッセイなのでいろんな話があるのだが、その中でちょっとおもしろいと思ってしまったことは、
・回転寿司で「注文する」のは俺はどーしてもいやだ。相撲を見にいった客がいちいち「じゃあ次は誰vs誰の取り組みをお願いします」と頼まなきゃならないのと同じではないか。
・補助輪がとれたときの記憶を覚えているか。片側をはずして走りすーっと体が浮くような感じ。
・ふるさと岩手県を後にして上京した理由の一つに「民放が二局しかなかった」がある。昔の地方はどこもそうだった。さらに昔は民放一局だったよね。
・スイトンだって広義ではパスタだろう。たしかに!それにしてもラーメンなど麺類の話が多い。
・太陽の塔の背中に、黒い太陽が描かれている。これは知らなかった。どういう意味がこもっているのだろうか。

参考情報:MouRaのThe Very Best of 吉田自転車
http://moura.jp/liter/yoshida/past/0912.html

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内容(「BOOK」データベースより)
時にはあてどもなくこきこきと、ある時はがしょがしょと雪を削りながら、俺はペダルをこぐ―愛車・ナイスバイク号にまたがり、『伝染るんです。』の人気漫画家が、主に都内近所をゆるゆると疾走する初のエッセイ集。穴場的蕎麦屋へ激走せよ!燃えよ体脂肪!暴虐の駐輪場!チャリ文集に、乞うご期待。

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