“ニッポン人はホントに「世界の嫌われ者」なのか?” by 柳沢有紀夫(新潮文庫)

ニッポン人はホントに「世界の嫌われ者」なのか? (新潮文庫)

ニッポン人はホントに「世界の嫌われ者」なのか?  

著者がオーストラリアのブリスベンに家族5人で移住し、自身の経験をもとに執筆した内容が中心である。
まとめれば、日本人が思っているほど日本や日本人が嫌われているわけではないということだ。
最初の話題は「外国では安易に謝ってはいけない」は本当かというものだが、オーストラリアやイギリス、アイルランドでは「ソーリー」とよく言うそうだ。また、オーストラリアの子供の躾の基本は、「サンキュー」「プリーズ」「エクスキューズ・ミー」なのだとか。イギリス文化圏は日本と似ているのかもしれない。
次は「自己主張しないのは日本人の欠点か」についてだが、外国人が皆自己主張ばかりするとは限らない、TVなどでみる外国人(政治家、タレント等)は、自己主張することが仕事だからであって、普通の人はそうでもないという。「意見はたまに言うから重みが出る」「意見を聞いて調整する能力があること」と考えればいい。これも個人の立場や性格によるところが多いと思われるので納得できる話だ。
クールジャパンとは、日本のアニメやコミックなどが海外で受け入れられていることだけかと思ったら、ハイブリッドカー、ウォシュレット、しゃべるトラック「バックします」なども評価が高いそうだ。もちろん、ヘルシー食としての日本食も十分全世界に知れ渡っているようだ。
日本のマスコミで報道される「反日」「嫌日」に過敏になるな、普通の人が見なそう思っているわけではない、日本人は自信を持てよという。
最後に著者は、最もグローバル・スタンダードからかけ離れた国はアメリカだと。自国のやり方を押しつけるために「グローバル・スタンダード」と言っているだけだと書いている。格差の増大、派遣労働者の増加、企業における終身雇用の崩壊、成果主義導入、会社は株主のものという考え方の蔓延などいずれもグローバル化という名の下に行われたアメリカ化だということだ。

【目次】(「BOOK」データベースより)
第1章 日本人は「異質」なのか/
第2章 「流行語」を鵜呑みにするな/
第3章 「日本人の欠点」は「日本人の特技」だ/
第4章 ウォシュレットから丼まで。日本の評価・最新版/
第5章 日本語からキャラまで。日本がオシャレ/
第6章 一番の「嫌日国」は日本かもしれない


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