フィッシュストーリー (新潮文庫)
伊坂幸太郎の作品は、DVDで重力ピエロを見たことがあるが、小説は初めて読んだ。店頭にも並んでいたし、短編集なので気軽に「伊坂ワールド」を楽しめると期待していたのだが、やや期待外れだった。おもしろくないわけではないが、暇つぶしに読んでそれで終わりという感じだ。しかし、表現のうまさを感じさせるところは多かった。
動物のエンジン
途中で読むのをやめた。
サクリファイス
ミステリー仕立てで、それなりにおもしろいとも思ったが、村を過疎から守るためにそこまでやるわけないだろというのが感想。非現実的でもいいのだが、納得感がないとだめだと思う。
フィッシュストーリー
読んでいるときはおもしろいと感じていたのだが、話の終わり方が明らかに手抜きと思える。
「二十数年前」『僕の孤独が魚だとしたら、そのあまりの巨大さと獰猛さに、鯨でさえ逃げ出すに違いない』、「現在」『僕の勇気が魚だとしたら、そのあまりの巨大さと若さで、陽光の跳ね返った水面をさらに輝かせるだろう』という洒落た文章から始まる最初の2章。「三十数年前」は途中に『僕の挫折が魚だとしたら、そのあまりの悲痛さと滑稽さに、川にも海にも棲み処(すみか)がなくなるだろう』と書かれているのだが、最終章「十年後」には、それがなくさらに4ページ足らずで終わってしまう。これを手抜きと言わずなんと言おう。
ポテチ
憎めない空き巣が主人公で、話の展開も軽妙でおもしろい作品だったかな・・・
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内容(「BOOK」データベースより)
最後のレコーディングに臨んだ、売れないロックバンド。「いい曲なんだよ。届けよ、誰かに」テープに記録された言葉は、未来に届いて世界を救う。時空をまたいでリンクした出来事が、胸のすくエンディングへと一閃に向かう瞠目の表題作ほか、伊坂ワールドの人気者・黒澤が大活躍の「サクリファイス」「ポテチ」など、変幻自在の筆致で繰り出される中篇四連打。爽快感溢れる作品集。

伊坂幸太郎の作品は、DVDで重力ピエロを見たことがあるが、小説は初めて読んだ。店頭にも並んでいたし、短編集なので気軽に「伊坂ワールド」を楽しめると期待していたのだが、やや期待外れだった。おもしろくないわけではないが、暇つぶしに読んでそれで終わりという感じだ。しかし、表現のうまさを感じさせるところは多かった。
動物のエンジン
途中で読むのをやめた。
サクリファイス
ミステリー仕立てで、それなりにおもしろいとも思ったが、村を過疎から守るためにそこまでやるわけないだろというのが感想。非現実的でもいいのだが、納得感がないとだめだと思う。
フィッシュストーリー
読んでいるときはおもしろいと感じていたのだが、話の終わり方が明らかに手抜きと思える。
「二十数年前」『僕の孤独が魚だとしたら、そのあまりの巨大さと獰猛さに、鯨でさえ逃げ出すに違いない』、「現在」『僕の勇気が魚だとしたら、そのあまりの巨大さと若さで、陽光の跳ね返った水面をさらに輝かせるだろう』という洒落た文章から始まる最初の2章。「三十数年前」は途中に『僕の挫折が魚だとしたら、そのあまりの悲痛さと滑稽さに、川にも海にも棲み処(すみか)がなくなるだろう』と書かれているのだが、最終章「十年後」には、それがなくさらに4ページ足らずで終わってしまう。これを手抜きと言わずなんと言おう。
ポテチ
憎めない空き巣が主人公で、話の展開も軽妙でおもしろい作品だったかな・・・
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内容(「BOOK」データベースより)
最後のレコーディングに臨んだ、売れないロックバンド。「いい曲なんだよ。届けよ、誰かに」テープに記録された言葉は、未来に届いて世界を救う。時空をまたいでリンクした出来事が、胸のすくエンディングへと一閃に向かう瞠目の表題作ほか、伊坂ワールドの人気者・黒澤が大活躍の「サクリファイス」「ポテチ」など、変幻自在の筆致で繰り出される中篇四連打。爽快感溢れる作品集。